
日本列島ではここ約10万年で10回,超巨大噴火が起きた。直近は7300年前に九州南方の火山島で起きた鬼界カルデラ噴火で,火砕流が鹿児島県南部を襲って南九州の縄文文化が滅び,東北地方まで火山灰が降った。 近年,その超巨大噴火で海に没した火山の探査が進んでいる。マグマの大量放出で火山が陥没してできた巨大カルデラは二重リング構造をしており,中央部に世界最大規模の溶岩ドームが存在することがわかった。カルデラの地下構造は超巨大噴火のメカニズム解明のための重要情報になる。カルデラの斜面の掘削調査では過去2回の超巨大噴火の火砕流堆積物層が確認された。この火砕流で大津波が生じた可能性がある。
著者
中島林彦 / 協力:巽好幸
中島は日本経済新聞記者。巽は神戸大学海洋底探査センター長(2020年4月からは同大学特別顧問)。専門はマグマ学。一般向けの著作も多く近著は『火山大国日本 この国は生き残れるか』(さくら舎)。
サイト内の関連記事を読む
キーワードをGoogleで検索する
鬼界カルデラ/鬼界ヶ島/薩摩硫黄島/竹島/硫黄岳/巨大カルデラ/破局噴火/超巨大噴火/スーパーボルケーノ/火山フロント/姶良カルデラ/桜島/ちきゅう/深江丸/かいめい/アカホヤ/マグマ溜まり/火砕流/縄文文化/鹿児島地溝/反射法地震探査/溶岩ドーム/再生ドーム