日経サイエンス  2020年5月号

運動が記憶力を改善する理由

D. A. ライクレン G. E. アレクサンダー(アリゾナ大学)

 運動が脳に好効果をもたらすことはよく知られている。だが,運動がなぜ脳に影響するのか? 人類の進化史における重要な変化が運動と脳機能を結びつけた可能性がある。二足歩行への移行と狩猟採集を生存戦略として採用したことだ。

 
 
再録:別冊日経サイエンス242「人間らしさの起源 社会性,知性,技術の進化」

著者

David A. Raichlen / Gene E. Alexander

ライクレンは南カリフォルニア大学の生物科学の教授で,運動進化生物学研究室を率いている。研究テーマは進化的観点から見た運動のバイオメカニクスと生理学。アレクサンダーはアリゾナ大学の心理学・精神医学教授で,脳画像・行動・加齢研究室を率いている。 成人健常者と神経変性疾患患者の両方における脳の老化を研究。

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運動しなければならない進化上の理由」,H. ポンツァー,日経サイエンス2019年4月号。

原題名

Why Your Brain Needs Exercise(SCIENTIFIC AMERICAN January 2020)

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