
抗がん剤でがん細胞を徹底的に攻撃しても,薬の効かない細胞が生き残って再発し,むしろ悪化してしまう。このがんの進化を防ぐ新アプローチが登場した。抗がん剤の投与を最小限にとどめてあえてがん細胞を残し,耐性の進化を抑える。
再録:別冊日経サイエンス250「『病』のサイエンス」
著者
James Degregori / Robert Gatenby
デグレゴリはコロラド大学アンシュッツ医療キャンパスの生化学および分子遺伝学教授。著書に「Adaptive Oncogenesis: A New Understanding of How Cancer Evolves Inside Us」 (ハーバード大学出版局, 2018年)がある。
ゲートンビーはフロリダ州タンパにあるモフィットがんセンターの医師で,放射線科長。同センターの統合数理腫瘍学科にも所属。
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「がん細胞の系統樹が明かした変異のシナリオ」,J. P. タウンゼンド,日経サイエンス2018年8月号。
原題名
Darwin's Cancer Fix(SCIENTIFIC AMERICAN 2019 August)
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がん/進化論/種の起源/自然選択/断続平衡説/前立腺がん/競合解放/総合的病害虫管理/耐性管理計画