
猛暑の後は大型の台風が続いて甚大な被害が出るなど,最近の天気は散々だ。こうした極端気象の増加は世界的な傾向で,背後には地球温暖化がある。もはや自然に生じる変動だけでは説明できない。海水温上昇や大気中の熱と水蒸気の増加といった地球規模の要因と,ジェット気流や極渦の乱れをはじめとする地域的要因,これらと自然変動の相互作用が働いている。極端気象激化のメカニズムが明らかになってきた。
著者
Jennifer Francis
ウッズホール研究所(マサチューセッツ州ファルマス)のシニアサイエンティスト。1994年から2018年まで,ラトガーズ大学の研究教授を務めていた。
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「海流と気候 メキシコ湾流再考」,S. C. ライザー/M. S. ロージア,日経サイエンス2013年7月号。
原題名
Rough Weather Ahead(SCIENTIFIC AMERICAN June 2019)
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ブロッキング高気圧/爆弾サイクロン/エルニーニョ/ラニーニャ/ジェット気流/太平洋十年規模振動/大西洋子午面循環/ボンボジェネシス/極渦/成層圏突然昇温