日経サイエンス  2020年1月号

中性子星の中はどうなっているか

C. モスコウィッツ(SCIENTIFIC AMERICAN 編集部)

 中性子星は太陽の20倍のサイズの恒星が超新星爆発した後にできる小さな高密度天体だ。その内部では重力で押しつぶされた陽子と電子が融合して中性子になっているが,それらがどのような形態を取っているかは長い間謎だった。2017年8月,重力波望遠鏡のLIGOとVirgoが連星中性子星合体によって発生した重力波を捉えた。こうした観測によって,中性子星の内部を理解するめどがようやく立ってきた。

関連記事
マグネター 磁石星の驚異」,C.クーベリオト/R. C. ダンカン/C. トンプソン,日経サイエンス2003年5月号。
重力波の本命 連星中性子星合体を観測」,中島林彦,日経サイエンス2018年1月号。

原題名

The Inner Lives of Neutron Stars(SCIENTIFIC AMERICAN March 2019)

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

NICERグリッチハイペロン中性子星合体LIGOVirgo