
国立科学博物館(東京・上野公園)で7月から始まった特別展「恐竜博2019」は,注目の恐竜3つの実物化石を見ることができるまれな機会だ。今から50年前に恐竜についての見方を変えるきっかけとなったデイノニクス,40年以上謎のままだった不思議恐竜デイノケイルス,そして北海道でほぼ全身の化石が見つかりこのほど全身骨格が復元された「むかわ竜」である。
この50年で,恐竜のイメージは鈍重な変温動物から俊敏な恒温動物へと大きく変わった。鳥との深いつながりも見えてきた。恐竜博の展示を通して,その変遷を振り返ってみよう。
著者
内村直之(うちむら・なおゆき) / 古田彩(ふるた・あや)
内村はフリーランス科学ジャーナリスト。著書に『われら以外の人類』(朝日選書,2005年),『古都がはぐくむ現代数学』(日本評論社,2013年)など。古田は本誌編集部。
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「羽根と翼の進化」,S. ブルサット,日経サイエンス2017年6月号。
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デイノニクス/デイノケイルス/むかわ竜/オストロム/恒温動物/変温動物