日経サイエンス  2019年8月号

再生能力を引き出す薬

K. ストレンジ V. イン(ともにノボ・バイオサイエンシズ)

肥満や糖尿病の治療薬として開発が進められていた薬剤化合物MSI-1436に,損傷した器官の再生を促す能力があることが動物実験で示された。MSI-1436は体に生まれつき備わっている細胞再生能に対するブレーキを解除するようだ。この化合物はすでにヒトでの安全性試験をパスしており,薬剤開発において有利なスタートを切ることができる。



再録:別冊日経サイエンス256『生命科学の最前線 分子医学で病気を制す』

著者

Kevin Strange / Viravuth Yin

ストレンジは生物学者。ノボ・バイオサイエンシズの最高経営責任者で,メイン州バーハーバーにあるMDI生物学研究所の元所長。インはノボ・バイオサイエンシズの最高科学責任者でMDI生物学研究所の准教授。

原題名

A Shot at Regeneration(SCIENTIFIC AMERICAN April 2019)

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再生医療アミノステロール