日経サイエンス  2019年7月号

特集:ブラックホール撮影成功

地球サイズの電波望遠鏡で一般相対論を検証

中島林彦(日本経済新聞) 協力:本間希樹/秦和弘/田崎文得(いずれも国立天文台)

世界各地の電波望遠鏡を連携させて地球サイズの口径の望遠鏡「イベント・ホライズン・テレスコープ」を実現,約5500万光年彼方にあるM87銀河の中心部を観測した。それによって史上初めて,光のリングで縁取られたブラックホールの影,「ブラックホールシャドウ」を撮影することに成功した。光さえ脱出できないという,一般相対性理論が予言するブラックホールの本質を視覚的に確証する成果だ。



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著者

中島林彦 / 協力:本間希樹/秦和弘/田崎文得

中島は日本経済新聞記者。本間と秦,田崎はいずれも国立天文台水沢VLBI観測所のメンバーで,「イベント・ホライズン・テレスコープ」プロジェクトの日本チームに加わっている。同チーム代表の本間は同観測所の所長で教授,秦は助教,田崎は特任研究員。専門はともに電波天文学。

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ブラックホールで一般相対論を検証」,D. サルティス/S. S. ドールマン,日経サイエンス2015年12月号。

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