
夕焼け空の一番星,金星は「地球の双子星」として誕生したと考えられている。大きさも密度も地球とほぼ同じで,太陽からの距離も地球にかなり近い。しかし現在の金星は灼熱の世界で,自転速度をはるかに超える猛スピードで大気が惑星を周回している。なぜこんな異なる姿になっているのか。日本の探査機「あかつき」や過去の欧米の探査機のデータを使って,様々な研究が進んでいる。謎が解き明かされれば,双子惑星の地球への理解が深まり,金星に似た多くの系外惑星に生命が存在する可能性について,より多くを知ることができるだろう。
「あかつき」が見た金星の風 中島林彦 協力:中村正人/村上真也
第2の地球がたどった道 M. D. ダイアー/S. E. スムレッカー/S. R. ケーン