日経サイエンス  2019年2月号

特集:超巨大地震に至る地下の変動

大気中ラドンが示す地下の異変

中島林彦(日本経済新聞) 協力:長濱裕幸(東北大学)

東日本大震災や阪神・淡路大震災をもたらした大地震では,その1カ月以上前から周辺地域で大気中のラドン濃度が異常な変動を示していた。そうした変動は地下に微細な割れ目が多数生じるなど,大地震に先行して起こる地殻変動が原因と考えられる。将来,大気中ラドン濃度の変動をモニターすることで,大地震の1カ月以上前に,発生場所や規模をある程度予想できるようになるかもしれない。

 
 
訂正とお詫び

著者

中島林彦 / 協力:長濱裕幸

中島は日本経済新聞記者。長濱は東北大学大学院理学研究科教授。専門は構造地質学,地球連続体力学。大気中ラドン濃度と地震との関係に興味を持っている。

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

大気中ラドン濃度東日本大震災東北地方太平洋沖地震阪神・淡路大震災兵庫県南部地震地下水ラドン濃度特異スペクトル変換法放射線施設地殻変動