
東日本大震災や阪神・淡路大震災をもたらした大地震では,その1カ月以上前から周辺地域で大気中のラドン濃度が異常な変動を示していた。そうした変動は地下に微細な割れ目が多数生じるなど,大地震に先行して起こる地殻変動が原因と考えられる。将来,大気中ラドン濃度の変動をモニターすることで,大地震の1カ月以上前に,発生場所や規模をある程度予想できるようになるかもしれない。
著者
中島林彦 / 協力:長濱裕幸
中島は日本経済新聞記者。長濱は東北大学大学院理学研究科教授。専門は構造地質学,地球連続体力学。大気中ラドン濃度と地震との関係に興味を持っている。
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