日経サイエンス  2018年12月号

特集:新・人類学 第3部 明日の姿

分身AIがつくる社会

P. ドミンゴス(ワシントン大学)

技術は人間の能力の拡張であり,それ以上のものではない。機械は自由意思を持たず,人間が与えた目的に向かって動くだけだ。近未来の人工知能(AI)の姿としては,反逆ロボットの出現よりも,「デジタル・ダブル」が普及する可能性のほうが大きい。デジタル・ダブルは個々の人間の仮想モデルで,他のデジタル・ダブルと相互作用しながら無数のシミュレーションを実行し,私たちが日常生活で見識ある選択を素早く行えるように助けてくれる。
 

 
再録:別冊日経サイエンス239「人工知能 機械学習はどこまで進化するのか」

著者

Pedro Domingos

ワシントン大学(シアトル)のコンピューター科学の教授。著書に「The Master Algorithm」(ベイシックブックス,2015年)がある。米国人工知能学会フェロー。シアトル近郊在住。

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勝手に学ぶ子どもロボット」,D. クォン,日経サイエンス2018年8月号。

原題名

Our Digital Doubles(SCIENTIFIC AMERICAN September 2018)

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