日経サイエンス  2018年12月号

特集:新・人類学 第2部「他者」とのかかわり

モラルを生んだ生存競争

社会規範

M. トマセロ(デューク大学)

人間のモラル(徳性)の種がまかれたのは約40万年前,人々が狩猟採集生活で協働を始めたときだった。協力的相互関係は,集団の他のメンバーに対する尊重と公正さを育んだ。その後,人口の増加によって集団アイデンティティーが強固になり,一連の文化的習慣と社会規範が培われた。
 
 
再録:別冊日経サイエンス242「人間らしさの起源 社会性,知性,技術の進化」
再録:別冊日経サイエンス236「心と行動の科学」

著者

Michael Tomasello

デューク大学の心理学および神経科学の教授で,ドイツのライプチヒにあるマックス・プランク進化人類学研究所の名誉所長。

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生まれながらの協力上手」,G. スティックス,日経サイエンス2014年12月号。

原題名

The Origins of Morality(SCIENTIFIC AMERICAN September 2018)

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包括適応度ホモ・ハイデルベルゲンシス志向性二人称的モラル