
太古の化石記録から,環境が温暖化すると動物は小型化することが示されている。地球温暖化が進む現在,魚やヘビ,ヒツジ,チョウ,齧歯(げっし)類などに同様の小型化が見られる。原因は謎だったが,温度に応じて動物の代謝が変わった結果らしい。この傾向が続くと,生態系のバランスが崩れるほか,食料供給が細るなどの影響が懸念される。
著者
Marta Zaraska
フリーランスのサイエンスライター。著書に『人類はなぜ肉食をやめられないのか 250万年の愛と妄想のはてに』(邦訳はインターシフト)がある。フランスの田園地方で夫と娘,2匹の老犬とともに暮らしている。
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「温暖化で凶暴になる台風」,K. E. トレンバース,2007年10月号。
原題名
Shrinking Animals(SCIENTIFIC AMERICAN June 2018)