日経サイエンス  2018年10月号

特別リポート:変貌する感染症の脅威

 米国の都市部では,A型肝炎やレジオネラ症などの罹患率が増加している。原因は,経済格差の広がりやインフラの老朽化など社会的なものだ。一方,動物と人間の両方を襲う人獣共通感染症が世界各地に拡大しており,気候変動が一因と考えられている。気候変動は感染症の拡大を加速するとともに,アウトブレイク発生の予測も難しくしている。

 
 
温床と化す米国の大都市  M. W. モイヤー
気候変動で広がる人獣共通感染症  L. パーシュリー