日経サイエンス  2018年7月号

貝殻の数理 美しい形ができるまで

D. E. モールトン A. ゴリエリー(ともに英オックスフォード大学) R. シラ(仏リヨン大学)

貝類は対数螺旋の渦巻きや規則的なトゲなど,数学的正確さを備えた複雑な形の殻を作り出している。だが,貝は数学など何も知らない。いったいどのようにして,これらの精巧なパターンを作り出しているのか? 数理モデルに基づく著者たちの研究から,その基本が簡単な少数のルールであることがわかった。殻のもとになる物質を分泌する「外套膜」という器官と,貝殻の縁との間に働く機械的な力に秘密がある。

再録:別冊日経サイエンス261『生命輝く海 ダイナミックな生物の世界』

著者

Derek E. Moulton / Alain Goriely / Régis Chirat

モールトンは英オックスフォード大学の数理生物学の准教授。ゴリエリーは同じくオックスフォード大学の数理モデル論の教授。シラは仏リヨン大学の古生物学者で化石軟体動物が専門。

原題名

How Seashells Take Shape(SCIENTIFIC AMERICAN April 2018)

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