
素粒子物理の現在の枠組み「標準モデル」を超えた「ポスト標準モデル」の探索が日本でも本格的に始まる。「スーパーKEKB」加速器を用いた「BelleⅡ実験」で,標準モデルを構成する小林・益川理論を検証したKEKB加速器によるBelle実験の後継実験だ。そのライバルとなるのが,欧州にある大型ハドロン衝突型加速器LHCを用いた「LHCb実験」。LHCでは,標準モデルを構成するヒッグス機構が検証されており,ポスト標準モデルの探索も本格化している。両実験ではbクォークを含む粒子などの崩壊現象を膨大な数測定し,標準モデルの予想と実験結果との間にずれが生じるかどうか調べる。両実験で同じようなずれが見つかれば,ポスト標準モデルの重要な手がかりになる。
著者
中島林彦 / 協力:後田 裕
中島は日本経済新聞記者。後田は高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所教授。BelleⅡ実験のプロジェクトマネージャーを務めている。
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