日経サイエンス  2018年4月号

外来魚の放流が壊す生態系

R. コニフ(サイエンスライター)

川や湖への魚の放流は自然を守り漁業資源の保全にもなるが,不用意に行うと生態系に悪影響を及ぼす。米国では釣りのためにマスやノーザンパイク,バスなどの魚が昔から放流されてきた。これらは成長が速く,多産で,針にかかったときに手ごたえがある攻撃的な捕食者で,本来いなかったところに導入すると在来種を駆逐してしまう。そうした悪影響を軽減する取り組みがカリフォルニア州などで始まっている。
 

 
再録:別冊日経サイエンス233「魚のサイエンス」

著者

Richard Conniff

サイエンスライター。多くの雑誌に執筆しているほか,New York Times紙の非常勤オピニオンライターを務めている。著書に「House of Lost Worlds」(エール大学出版局,2016年),『新種発見に挑んだ冒険者たち』(邦訳は青土社,2012年)など。

原題名

Gone Fishing(SCIENTIFIC AMERICAN November 2017)

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