日経サイエンス  2018年2月号

微生物と環境を生かすバイオーム農業

M. ブロードフット(科学ジャーナリスト)

遺伝子組み換え種子に続く新たな農業バイオ技術が実用段階を迎えている。作物と周囲の微生物コミュニティ,土壌,天候,動物などの環境要因の複雑なつながりである「植物バイオーム」の利用だ。その実用化第1弾が微生物コーティング種子。害虫を防ぎ作物の成長を促進できる細菌や真菌で種子をコーティングする。遺伝子組み換え種子ほど議論を呼ぶことはないとみられているが,リスクもいくつかある。
 

 
再録:別冊日経サイエンス237「食と健康」

著者

Marla Broadfoot

フリーランスの科学ジャーナリストで,American Scientist誌の寄稿編集者。ノースカロライナ州ウェンデルに拠点を置き,遺伝学・分子生物学の博士号を持つ。

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組み換え作物は悪なのか?」,D. H. フリードマン,日経サイエンス2013年12月号。

原題名

Building a Better Harvest(SCIENTIFIC AMERICAN August 2017)

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