日経サイエンス  2018年1月号

特集:マルチメッセンジャー天文学の幕開け

貴金属の起源をとらえた

中島林彦(日本経済新聞) 協力:田中雅臣(国立天文台)

宇宙に存在する元素のうち,金や白金などの貴金属やウラン,レアアースなどの重い元素がどのようにしてできるのかはよくわかっていなかった。 連星中性子星が合体する際に放出された中性子の濃密な雲の中で生じるとの説が有力視され,その際の輝きは,夜空に出現する新タイプの天体「キロノヴァ」として観測されると予想されていた。 2017年8月,重力波望遠鏡で連星中性子星の合体が初めて検出され,可視光・赤外線望遠鏡でキロノヴァの輝きが捉えられ,予想が確認された。
 

 
 

 
再録:別冊日経サイエンス241「巨大ブラックホール 宇宙と銀河の進化を探る」

中島林彦 協力 田中雅臣
中島は日本経済新聞記者。田中は国立天文台助教。超新星爆発や連星中性子星合体など爆発的天体現象の研究に取り組んでいる。

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