
全世界で多くの人々が都市に移り住んでいる現在,都市は世界の資源問題を解決するうえで主要な位置を占めている。都市には,無駄に使われるエネルギー,無駄に排出される二酸化炭素,食物の無駄,水の無駄,空間の無駄,時間の無駄があふれている。それぞれの無駄を減らし,無駄を負担ではなく資源に変えることで,複数の問題を一挙に解決し,都市に暮らす数十億の人々に持続可能な未来を創造することができる。
再録:別冊日経サイエンス253『世界の現場から 実践SDGs 格差・環境・食糧問題の現実解』
著者
Michael E. Webber
テキサス大学オースティン校のエネルギー資源の教授で,エネルギー研究所の副所長,クリーンエネルギー・インキュベーターの共同所長を務めている。近著に「Thirst for Power: Energy, Water, and Human Survival」(エール大学出版局,2016年)。
原題名
Tapping the Trash(SCIENTIFIC AMERICAN July 2017)