
ニュートリノ物理学が大きく前進し始めたのは1998年,ニュートリノが飛行中に種類を変える「ニュートリノ振動」がスーパーカミオカンデで発見されてからだ。以来約20年,ニュートリノ振動を“探針”として使う実験で,ニュートリノの様々な特性が明らかになった。この先の10年はどのような展開になるのか。ニュートリノ振動の発見者で,現在は東京大学宇宙線研究所の所長としてスーパーKさらには後継のハイパーカミオカンデを推進する梶田隆章博士に聞いた。
著者
梶田隆章(かじた・たかあき)
梶田は東京大学宇宙線研究所長。2015年ノーベル物理学賞受賞。1959年埼玉県出身。東京大学大学院の小柴昌俊教授(当時)の研究室でカミオカンデの建設に携わり,陽子崩壊を探索する過程でニュートリノ振動の兆候をつかむ。1992年東京大学宇宙線研究所助教授となりスーパーカミオカンデの建設に携わる。1998年,スーパーカミオカンデを用いた実験でニュートリノ振動を発見。1999年東京大学宇宙線研究所教授。2008年から現職。
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