日経サイエンス  2017年5月号

究極の選択? 麻薬依存をイボガインで治療

J. ネスター(サイエンスライター)

イボガインは熱帯雨林の植物から抽出された物質で,薬物依存患者の脳をリセットして依存から脱するのを助けるとされる。だが心臓などに致命的な悪影響を及ぼす恐れがあるため米国では使用が禁じられており,中南米の無許可クリニックに渡航して試す患者が多い。イボガインに優れた効果があるとする研究結果はでたらめだという神経科学者がいる一方で,正規の治療法にすべく研究を続けている科学者もいる。

 

 

著者

James Nestor

フリーランスのサイエンスライター。近著に「Deep: Freediving, Renegade Science, and What the Ocean Tells Us about Ourselves」(ホートン・ミフリン・ハーコート出版,2014年)など。

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ドラッグに翻弄される脳」,E. J. ネスラー/ R. C. マレンカ,日経サイエンス2004年6月号。

原題名

Get Clean or Die Trying(SCIENTIFIC AMERICAN November 2016)

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