日経サイエンス  2016年12月号

nippon天文遺産 第2回

日本で最初に星空を撮影したブラッシャー天体写真儀

中島林彦(編集部) 協力:渡部潤一/中桐正夫(ともに国立天文台)

ブラッシャー天体写真儀は名前の通り,焦点に写真乾板を取り付けて天体の写真を撮る専用の望遠鏡だ。口径は20cm。1つの天体に視野に入れて撮影するのではなく,天球のかなり広い範囲の“星空”を撮影する。日本最古の天体写真儀で,20世紀初頭,天の川銀河の構造を調べるため,各国で星空の撮影が系統的に行われ,日本は,この望遠鏡を用いて参加した。国立天文台の三鷹キャンパスにある天文機器資料館で展示されている。



再録:別冊日経サイエンス245「天文遺産 宇宙を拓いた日本の天文学者たち」

著者

中島林彦 / 協力:渡部潤一/中桐正夫

中島は日経サイエンス編集長。渡部は国立天文台の副台長。中桐は国立天文台天文情報センターの特別客員研究員。

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