
自動車業界とマスコミは自動運転車の実力を誇大に述べてきた。路上でのちょっとした出来事もコンピューターには対応の難しい大問題で,ロボット運転手の実現は何十年も先だ。人間の助力に頼る自動化システムは特に問題含みだ。しかし,特定の状況と用途に限れば助力を前提にしない自動運転システムが今後10年以内に登場するだろう。自動で駐車する車や大学構内を低速で自動走行するシャトルバス,車間距離を詰めて隊列を組んで自動走行するトラック,高速道路で専用車線を走行する自動制御車はどれも技術的に可能で,登場は必然といえる。
著者
Steven E. Shladover
1980年代,カリフォルニア大学バークレー校交通研究所でカリフォルニアPATH(California Partners for Advanced Transportation Technology)プログラムの創設に携わり,現在はプログラムマネジャーを務めている。マサチューセッツ工科大学で機械工学を学び,学士,修士,博士の学位を取得した。
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「衝突しない自動車」,S. アシュレー,日経サイエンス2009年3月号。
原題名
The Truth about “Self-Driving” Cars(SCIENTIFIC AMERICAN June 2016)
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