日経サイエンス  2016年8月号

特集:量子コンピューター

量子暗号研究 日本の最前線を見る

武岡正裕(情報通信研究機構)

量子暗号に関する基礎研究は日本でも1990年代から進められており,実用化に向けた研究も2000年代前半に世界に先駆けて始まった。欧米では主にベンチャー企業が装置開発を担っているのに対し,日本ではNECや東芝,三菱電機,NTTなどの大手企業が積極的に参入している。これら企業は情報通信研究機構(NICT)を中心とするコンソーシアム「量子暗号および量子通信の研究開発と成果普及推進プロジェクト(The Project UQCC) 」に参加しており,大学や国立の研究所とともに産学官連携研究開発プロジェクトを進めている。

著者

武岡正裕

情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所量子ICT先端開発センターのセンター長。量子暗号や量子情報理論,量子光学などの研究に従事している。

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量子暗号通信 実運用へ 東京ネットワーク始動」,古田彩,日経サイエンス2011年1月号。

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