
宇宙の加速膨張をもたらす暗黒エネルギーの正体解明を目指し,2つの国際共同プロジェクトによる広域宇宙観測が熱を帯びている。米国を中心とする「暗黒エネルギーサーベイ」と,日本などによる「HSC銀河サーベイ」だ。観測は暗黒エネルギーサーベイが先行しているが,HSC銀河サーベイはより高性能なカメラによる高精度の観測で,暗黒エネルギーの物理特性に迫る。HSC銀河サーベイには国立天文台のほか東京大学,東北大学など20を超える国内機関と米プリンストン大学,台湾などから合わせて約200人の研究者が加わる。HSCはハワイ島にある口径約8mの「すばる望遠鏡」の最新鋭の超広視野カメラHSC(Hyper Suprime-Cam)のことだ。
著者
中島林彦 / 協力:宮崎 聡
中島は日経サイエンス編集長。宮崎は国立天文台先端技術センター准教授。すばる望遠鏡用の新鋭の超広視野カメラHSC(Hyper Suprime-Cam)の開発で中心的役割を果たした。HSCを用いた暗黒エネルギー探査プロジェクト「HSC銀河サーベイ」のリーダーを務めている。
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