
日本の重力波望遠鏡KAGRAが2016年3月下旬から試験稼働し,装置の調整を経て2017年度内に本格観測を始める。 KAGRAの検出感度は先ごろ重力波の直接観測を発表した米国の重力波望遠鏡や今年後半に動き始める欧州の望遠鏡とほぼ同レベル。これらによって,重力波の国際観測ネットワークが完成する。 KAGRAは米欧の重力波望遠鏡にはない先進技術を取り入れており,次世代の超大型重力波望遠鏡への橋渡し役になっている。
著者
中島林彦 / 協力:大橋正健 / 田中貴浩
中島は日経サイエンス編集長。大橋は東京大学宇宙線研究所教授(同研究所重力波推進室長)。専門は重力波天文学。同研究所の梶田隆章所長とともに,LIGOに匹敵する重力波望遠鏡KAGRAの立ち上げに取り組んでいる。田中は京都大学大学院理学研究科教授。専門は一般相対性理論と宇宙論。ブレーン重力や重力波に関心を持つ。本文で紹介した京都大学の中村卓史教授との共著論文も多い。
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