日経サイエンス  2015年12月号

特集:一般相対論100年

タイムトラベルを考える意味

T. フォルジャー(サイエンスライター)

 相対論によると,非常な高速で移動すると未来に行ける。では過去への旅は? 難しいものの,時空のなかで「時間的閉曲線」をたどると過去に行くことが理論上は可能だ。そうした閉曲線の一例が「ワームホール」なのだが,一般相対論が許しても,別の理由によってその存在が禁じられている可能性もある。この問題を追究すると,宇宙自体の本質が見えてくるだろう。

 

 

再録:別冊日経サイエンス215 「重力波・ブラックホール 一般相対論のいま」

著者

Tim Folger

サイエンスライター。National Geographic誌やDiscover誌などに執筆しているほか,ホートン・ミフリン社が毎年発行している「The Best American Science and Nature Writing」の編集者も務めている。

原題名

A Brief History of Time Travel(SCIENTIFIC AMERICAN September 2015)

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

時間的閉曲線宇宙ひもワームホール仮想粒子