日経サイエンス  2015年12月号

特集:一般相対論100年

偉大なるミステイク

L. M. クラウス(アリゾナ州立大学)

アインシュタインは彼自身の最も優れたアイデアのいくつかについてその意義を把握し損なったり重要性を見逃したりすることが何度もあった。彼は重力レンズ効果の重要性に気づかず,当初は重力波の実在を疑い,宇宙の膨張をその発見前に予測することに失敗した。これらを考察すると,現代宇宙論の最もエキサイティングな3つのテーマの背後にある歴史について新たな視点が得られる。




再録:別冊日経サイエンス247「アインシュタイン 巨人の足跡と未解決問題」
再録:別冊日経サイエンス215 「重力波・ブラックホール 一般相対論のいま」

 

※訂正とお詫び
62ページ中段11行目,64ページ「重力レンズ効果」の項目11行目1912年とあるのは1911年の誤りでした。訂正しお詫びいたします。 販売用PDF及び別冊では修正されています。

著者

Lawrence M. Krauss

アリゾナ州立大学の「起源プロジェクト」のディレクターであり,同大学物理学科と地球・宇宙探査大学院の基幹教授。ベストセラーとなった「The Physics of Star Trek(スタートレックの物理学)」や『宇宙が始まる前には何があったのか?』(邦訳は文藝春秋刊)など9冊の著書があり,科学と論理に関するドキュメンタリー映画「The Unbelievers」をプロデュースした。

原題名

What Einstein Got Wrong(SCIENTIFIC AMERICAN September 2015)

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