日経サイエンス  2015年12月号

特集:一般相対論100年

思考実験 物理学者の心の旅

S. ホッセンフェルダー(スウェーデン・北欧理論物理学研究所)

アインシュタインの不朽の貢献の1つは思考実験を活用したことだ。落下するエレベーターについての洞察が一般相対論につながった。現在の理論物理学における最重要問題のいくつかにはブラックホールに関する思考実験が必要だ。だが問題もある。こうした思考実験は実際の実験から大きくかけ離れており,データで裏付けることができないかもしれない。



再録:別冊日経サイエンス247「アインシュタイン 巨人の足跡と未解決問題」
再録:別冊日経サイエンス215 「重力波・ブラックホール 一般相対論のいま」

著者

Sabine Hossenfelder

スウェーデンのストックホルムにある北欧理論物理学研究所の助教。専門は量子重力と素粒子の標準モデルを超えた物理。さらに理解を深めたい場合は彼女のブログBackreaction(http://backreaction.blogspot.com)へ。

原題名

Head Trip(SCIENTIFIC AMERICAN September 2015)

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

アインシュタイン思考実験エレベーターEPRベル量子もつれブラックホールの情報パラドックスブラックホールファイアウォール