
天と地を見つめてきた2人の日本の研究者にノーベル賞がもたらされた。天を見つめてきたのは物理学賞受賞の梶田隆章博士。大気上層で生じて地表に降り注ぎ,岩盤を通り抜けてくる幽霊のような素粒子ニュートリノを観測。ニュートリノが飛行中,その種類が変身する「ニュートリノ振動」が起きていることを発見した。これによってニュートリノが質量を持つことがわかり,素粒子物理学にインパクトを与えた。梶田氏らによる本誌への寄稿を再録,大発見の詳細を紹介する。地中にすむ微小な生物を見つめてきたのは生理学・医学賞の大村智博士。様々な場所の土にすむ微生物を分析,熱帯病の特効薬を生み出した。梶田氏はカナダの研究者,大村氏は米中の研究者との同時受賞だ。化学賞は傷ついたDNAの修復の仕組みを解明した海外の3人の研究者に贈られる。
物理学賞 ニュートリノ振動の発見
微小な質量の巨大なインパクト 中島林彦
ニュートリノの質量の発見(再録) 梶田隆章/戸塚洋二/E. カーンズ
生理学・医学賞 熱帯病薬の開発
化学賞
DNAの修復機構を解明 編集部
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