日経サイエンス  2015年11月号

特集:大地の変動を探る

編集部

太平洋プレートがフィリピン海プレートの下に沈み込む伊豆・小笠原海溝付近で,研究者が注目する2つの出来事が起きた。1つは小笠原父島の西約130kmにある西之島の噴火で,今も噴煙が上がっている(写真は海上保安庁提供)。もう1つは西之島のほぼ直下,深さ約680kmで今年5月,M8級の巨大地震が発生したことだ。いずれも未解明の部分が多く,研究が進めば,新たな事実が浮かび上がってくるかもしれない。西之島が属する火山帯を北にたどった先にある箱根山の大涌谷でも6月末に小規模噴火が起きた。噴火につながる地下の異変は4月末の群発地震開始よりもさらに前,2月には始まっていたことがわかった。その噴火のメカニズムの解明が進んでいる。

 

 

西之島噴火と巨大深発地震  中島林彦/協力:田村芳彦/大林政行

箱根山大涌谷噴火を読み解く  中島林彦/協力:大場 武

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