
生体適合性の運搬車と燃料を用いて,自力で人体のどこにでも行き着くことのできるナノ医薬や装置が,いつの日か実現するだろう。まず,それらを人体の生物学的機能を害さないように設計する必要がある。短期的には,磁場や超音波を用いてナノ粒子を目的の場所に誘導する方法がある。だが,この方法では人体の深部まで届けられない。別の方法として,DNAでできたナノボットが考えられる。特定の環境下だけで開いて中身を放出する箱のようなものが設計されている。
原題名
Launch the Nanobots!(SCIENTIFIC AMERICAN April 2015)