日経サイエンス  2015年8月号

特集 ナノ医薬2015

小よく大を制す

J. フィッシュマン(SCIENTIFIC AMERICAN編集部)

DNA二重らせん分子の直径は2nmほどだ。いまやこうした極微の分子を操作して組み立てることが可能になり,新たな医薬と診断法につながりつつある。この特集では,ナノ医薬が現在何をもたらしているか,近い将来に何が可能になるか,そしてさらに先の未来はどうなるかを考察する。

現在の主要テーマは抗がん剤で,精巧に調整された構造によって腫瘍組織に浸透する薬が好成績を収めつつある(「狙い撃ち抗がん剤」)。近未来には傷の治癒を促すナノ粒子を含んだ包帯や,治癒が進んでいない場合に医師に知らせてくれる包帯が登場するだろう(「賢い包帯」)。さらに将来,薬剤を小さな運搬車に載せ,血流を通して目的の病巣に届けることが可能になると期待されている(「ナノボットを放て!」)。

 

 

狙い撃ち抗がん剤  D. F. マロン(SCIENTIFIC AMERICAN編集部)

賢い包帯  M. ペプロー(科学ジャーナリスト)

ナノボットを放て!  L. グリーンマイアー(SCIENTIFIC AMERICAN編集部)

原題名

Small Wonders(SCIENTIFIC AMERICAN April 2015)

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