日経サイエンス  2015年3月号

特集:未来を拓くイノベーション

S. フレッチャー(SCIENTIFIC AMERICAN編集部)

 どの科学的発見が世界を変えるかを予測するのは,おそらく愚かな試みだ。未来がどうなるかなど,わかりっこない。だが毎年,非常にエキサイティングな進展や発明がいくつか生まれる。過去1年でいえば,CRISPR(クリスパー)という奇妙なDNA配列に基づいてゲノムを簡単に編集する画期的な方法がデビューした。ほかにもブレイクスルーはいろいろある。グラフェンの単離でノーベル物理学賞を受賞した英マンチェスター大学のA. K. ガイムは,超電導研究を大きく進歩させる可能性を秘めた原子サイズのレゴブロックに注目する。生きた細胞の働きを変えるための新手法,あなたの視力に合わせて見え方を補正する表示画面など,発想が光るアイデアと併せて紹介する。

 

 

ゲノム科学を変えるCRISPR   M.ノックス
原子サイズのレゴブロック   A. K.ガイム
発想が光るアイデア   SCIENTIFIC AMERICAN編集部

 

原題名

World Changing Ideas(SCIENTIFIC AMERICAN December 2014)

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