日経サイエンス  2015年2月号

病原体なんでも検出システム

D. J. エカー(アイビス・バイオサイエンシズ)

患者から血液などを採取してから数時間で,病気の原因ウイルスや細菌の正体を突き止められる新しい検出装置の開発が進んでいる。遺伝子解析技術と質量分析器を組み合わせたもので,一度に1000種類以上の病原体の有無を調べられる。全米の約200の病院がこの装置を備えてネットワーク化すれば,新型インフルエンザなど感染症のアウトブレイクやバイオテロの兆候をいち早くつかむことが可能になるだろう。
 

 

 

再録:別冊日経サイエンス238「感染症 ウイルス・細菌との闘い」

再録:別冊日経サイエンス204「先端医療の挑戦 再生医療,感染症,がん,創薬研究」

著者

David J. Ecker

科学者,発明家。アボット社傘下のアイビス・バイオサイエンシズに所属している。

原題名

Germ Catcher(SCIENTIFIC AMERICAN June 2014)

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