
恒星も惑星も広い宇宙では平凡な存在だ。一方,生命が住める惑星はざらにはなさそうだし,そもそも宇宙を統べる物理法則が地球生命の存在を許すよう“微調整”されているように見える。前者は「コペルニクス原理」,後者は「人間原理」と呼ばれる考え方だが,両者の深い溝をどう埋める? 著者は新たな考え方が必要だと説く。生命は常に秩序と無秩序の境界領域に存在すると考える「コズモ・カオティック原理」だ。
著者
Caleb Scharf
コロンビア大学宇宙生物学センター長。著書に『重力機械 ブラックホールが創る宇宙』(邦訳は早川書房,2013年)がある。
原題名
Cosmic (In)Significance(SCIENTIFIC AMERICAN August 2014)