
ソーシャルメディアのおかげで孤独や退屈を感じることはもうなくなったが,皮肉にも一方では最も近しい人たちへの思いやりが薄れたほか,自分自身と向き合うことすら難しくなっている。マサチューセッツ工科大学の社会学者タークルはこの点を懸念する。ネット時代の人類が今後どう進化していくのか,技術文明が私たちに及ぼしている選択圧を考える。
著者
Sherry Turkle
マサチューセッツ工科大学の社会学者。人間と技術の相互作用,およびそれが人間関係にどう影響するかを研究している。
原題名
The Networked Primate(SCIENTIFIC AMERICAN September 2014)