日経サイエンス  2014年10月号

伝承を活かす リバース薬理学の挑戦

B. ボレル(サイエンスライター)

実験室で化合物を選抜し,動物で安全性を評価してからヒトでの臨床試験に進む──という在来の創薬手法は成功率が低く,おカネがかかりすぎて壁に突き当たっている。そこでまったく異なる方法が試されるようになった。伝統的な薬草の効果を科学的な調査で評価し,最も有望なものを研究室で分析,有効成分を突き止めて製剤化する。この逆転の発想により,マラリアの有力な治療薬が生まれようとしている。

 

【スライドショー】 伝統的薬草からの創薬を目指すウガンダの様子。

Take This Tea and Call Me in the Morning

 

 

再録:別冊日経サイエンス204「先端医療の挑戦 再生医療,感染症,がん,創薬研究」

著者

Brendan Borrell

ニューヨークを拠点とするサイエンスライター。SCIENTIFIC AMERICANにたびたび寄稿しているほか,アリシア・パターソン財団の特別研究員として植物薬について報告している。

原題名

Seeds of a Cure(SCIENTIFIC AMERICAN June 2014)

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