日経サイエンス  2014年10月号

人類最初のハンター

K. ウォン(SCIENTIFIC AMERICAN編集部)

 狩りをする多くの肉食獣とは異なり,人間は力が弱く,動きが遅く,鋭い牙や鉤爪も持っていない。しかし私たちの祖先は,そんな欠点を補ってあまりある,狩りをするのに有利な一連の身体的特長を進化させた。槍を投げやすい腕や,獲物を追って長距離を走れる足腰,道具を作り使える器用な手,そして動物を追い詰めるための頭脳だ。ヒトによる狩猟がかつて考えられていたよりずっと早くから行われ,その後の人類の進化に多大な影響を与えたことがわかってきた。特にヒトの腕が物を投げられるようになった時期や,大型の獲物を狩っていたことを物語るこれまでで最も古い証拠が報告されている。

 

 

再録:別冊日経サイエンス219 「人類への道 知と社会性の進化」

 

原題名

Rise of the Human Predator(SCIENTIFIC AMERICAN April 2014)

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

狩猟適応投げ槍ホモ・エルガステル投擲持久走肉食