日経サイエンス  2014年5月号

はずれのない材料設計

G. シーダー(マサチューセッツ工科大学) K. ペアスソーン(米国立ローレンス・バークレー研究所)

 現代社会は半導体シリコンや光ファイバーなど,人工の材料によって支えられているが,そうした新材料の開発はいわば勘を頼りにした非効率な試行錯誤に頼ってきた。物性を決める量子力学の方程式を解くのが事実上不可能だったのが一因だが,それがいまや変わりつつある。方程式を単純化してスーパーコンピューターによって解き,何千種類もの候補材料を同時に仮想的に評価することが可能になったからだ。「ハイスループット計算材料設計」というこの手法を用いて,新たな電池や太陽電池,燃料電池,コンピューターチップなどが開発されている。この分野を主導している著者は「材料設計は黄金時代に入りつつある」という。

 

 

【スライドショー】スーパーコンピューターを駆使して作られたマテリアルの数々

著者

Gerbrand Ceder / Kristin Persson

シーダーはマサチューセッツ工科大学で材料科学工学の教授を務めている。ペアスソーンと共同で,計算で得た材料特性データを研究者に提供する「材料プロジェクト」を立ち上げた。

ペアスソーンは米国立ローレンス・バークレー研究所の研究員。ストックホルムにあるスウェーデン王立工科大学で理論物理学のPh. D. を取得した。

原題名

The Stuff of Dreams(SCIENTIFIC AMERICAN December 2013)

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