
水資源の枯渇や気候変動の懸念の中で急増する世界人口を養うには,食料を大幅増産する必要がある。病気やストレスに強く,農薬が少しでいい遺伝子組み換え作物が役立つと見る研究者は多いが,普及は遅々として進んでいない。世界のいくつかの地域ではむしろ反感が強まっている。遺伝子組み換え作物による健康被害の報告はまったくないが,100%の安全は保証できない。処方箋はあるのだろうか。
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著者
David H. Freedman
30年間にわたり科学,ビジネス,技術分野を取材してきた。彼の最新の著作「Wrong」では,どのような力が働いて科学者をはじめとする専門家たちが私たち一般人を誤った方向に導くかを探っている。
原題名
Are Engineered Foods Evil?(SCIENTIFIC AMERICAN September 2013)