日経サイエンス  2013年12月号

特集:食欲

アグリバイオーム 微生物が作物を育む

【第3部 農業】微生物学

R. コニフ(サイエンスライター)

 「緑の革命」に続く農業革命が実現するかどうかは,アグリバイオームと呼ばれる作物に共生する微生物集団をどう活用するかにかかっている。作物の重要な栄養素であるリン酸塩の吸収を手助けする真菌類,作物とともに厳しい生育環境に耐える微生物,サルモネラ菌などの食中毒の病原体を駆除する土壌細菌――。共生微生物が,食の安全の見張り役となり,肥料や農薬の大量投入を伴わない農業を可能にする。

 
 
 

関連動画

 
 

再録:別冊日経サイエンス205「食の探究」

著者

Richard Conniff

 人類と動物の行動学を専門とするライター。近著に『新種発見に挑んだ冒険者たち 地球生命の驚異に魅せられた博物学の時代』(青土社)がある。

原題名

Super Dirt(SCIENTIFIC AMERICAN September 2013)

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