日経サイエンス  2013年9月号

特集:未来へのタイムトラベル

 ジャーナリズムや政府機関がときどき実施する未来技術予測は,後から振り返るとお笑いぐさになる例も少なくない。一例は1956年に当時の米民間航空管理局が運用を認可した空飛ぶ車「エアロカー」で,結局のところ離陸しなかった。だが,50年後の現在,米欧の企業が試作機を開発するなど新たな動きがある。今から50年後,100年後,150年後に,車は空を飛んでいるか? あるいは核兵器は廃絶されているか? 気候変動は技術によって食い止められているか? コンピューターは存在しているか? 人類は地球を飛び出して火星などに移住を始めているか? その過程で人間にどんな変化が生じるか? 単なる未来予測ではなく,現在の世界を理解し,将来に考えをめぐらせるために,科学的事実に基づいた思考実験を試みた。

 

50,100,150年後の世界

M. カミングズ/R. ローゼンバウム/R. ルイス/ T. ラブジョイ/D. W. キース/A. パーカー/E. レジス

 

宇宙船新人類  C. M. スミス