日経サイエンス  2013年8月号

特集:ニュートリノ物理学

宇宙の歴史を見る

中島林彦(編集部)

 宇宙はニュートリノで満ちている。宇宙で最多の粒子は光子だが,ニュートリノはそれに迫る。太陽などの恒星のほか,地球のような惑星もニュートリノを放射し,超新星爆発の際は光でまばゆく輝くより数時間から数日も前にニュートリノが爆発的に放出され,エネルギーのほとんどを持ち去る。宇宙からのニュートリノを観測して宇宙の成り立ちや天体を研究する分野をニュートリノ天文学という。2012年,宇宙からの超高エネルギーニュートリノが世界で初めて南極で観測され,ニュートリノ天文学は新たな段階を迎えた。過去に起きた超新星爆発のニュートリノや宇宙誕生直後にできたニュートリノを観測するプロジェクトも進んでいる。

 

 

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著者

中島林彦

中島は日経サイエンス編集長

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