日経サイエンス  2013年8月号

特集:ニュートリノ物理学

CPの破れとマヨラナ

中島林彦(編集部) 協力:川崎雅裕/横山将志(ともに東京大学)

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 ヒッグス粒子の発見によって,素粒子物理学の標準モデルが存在を予想するすべての素粒子がそろった。ただその中で,まだ素性よくわかっていないものがある。どんな物体でも素通りする幽霊のようなニュートリノだ。ニュートリノは質量が極端に小さいなど未解明の謎がいくつもある。その謎解きのキーワードがCPの破れ(CP対称性の破れ)とマヨラナ粒子だ。日本で進んでいるT2K実験やカムランド禅実験によって,こうしたニュートリノの謎が解ければ,宇宙における物質と反物質の不均衡の謎を解くための有力な手がかりも得られる。

 

 

特集「ニュートリノ物理学」をもっと知るには

再録:別冊日経サイエンス203「ヒッグスを超えて ポスト標準理論の素粒子物理学」

著者

中島林彦 / 協力:川崎雅裕/横山将志

中島は日経サイエンス編集長。川崎氏は東京大学宇宙線研究所教授で同大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構の上級科学研究員を兼務。専門は宇宙論,特に素粒子的宇宙論。横山氏は東京大学大学院理学系研究科准教授。素粒子物理学の標準モデルを超えた現象の発見に向けて,ニュートリノやフレーバー物理学,大統一理論の探求をキーワードに実験的な研究に取り組んでいる。

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