
夜空を横断する雄大な天の川。4000億ともいわれるこの星の大集団はどのようにして今の姿になったのだろう? その謎に挑んでいるひとりが,マサチューセッツ工科大学の気鋭の女性天文学者として知られる著者だ。著者が足繁く通うのは南米アンデス山中のアタカマ砂漠。アタカマには世界最大の電波望遠鏡アルマなど名だたる望遠鏡が集まる。2台の口径6.5m望遠鏡からなるマゼラン望遠鏡もその1つだ。著者はこの望遠鏡を使って,自らリストアップしたとりわけ暗い星々の観測に取り組んでいる。天の川銀河は小さな伴銀河をのみ込んで成長し,現在もなお大きくなり続けていると考えられており,それを裏付けようという目論見だ。
著者
Anna Frebel
マサチューセッツ工科大学の物理学の助教。優れた業績を上げた若手女性天文研究者に贈られる米天文学会のアニー J. キャノン賞を2010年に受賞している。
原題名
Four Starry Nights(SCIENTIFIC AMERICAN December 2012)
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