
近年のドイツ経済がしっかりしているのは,基礎素材から工業機械まで幅広い分野の製造業が成功しているのが一因だ。アジアなど労働力コストの安い地域に対して競争力を保っているのは,新技術の利用による。
フラウンホーファー協会の技術研究所ネットワークがよい例で,研究者とメーカーが産業分野の技術開発で緊密に協力している。ドイツは自動車など旧来の産業で傑出しているほか,バイオ技術やその他の新分野でも新たな研究センターを整備しつつある。
著者
Stefan Theil
ベルリンを拠点に活動しているジャーナリスト。以前はNewsweek誌で欧州経済を担当する編集者を務めていた。
原題名
Why Germany Still Makes Things(SCIENTIFIC AMERICAN October 2012)