
知能指数(IQ)のスコアが過去100年にわたって着実に上昇を続けている。「フリン効果」として知られる現象だ。この上昇は図形合わせなど“文化の違いによらない”と考えられるテストの結果から生じている。
現代の生活は抽象的な思考をますます必要とするようになっており,それがフリン効果をもたらす根本的な原因になっていると研究者たちは考えている。先進的な知性は技術を生み出し,それがさらに知性を高めるというフィードバック関係を生み出しており,この関係は衰える兆しを見せていない。
フリン効果が今世紀中に終わりを迎えるとは考えにくい。将来は,あなたも私もひどく前近代的で想像力の欠けた人物に見えるような世界になるのだろう
著者
Tim Folger
多くの賞を受けているサイエンスライターで,「The Best American Science and Nature Writing」シリーズの編集者を務めている。
原題名
Can We Keep Getting Smarter?(SCIENTIFIC AMERICAN September 2012)
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フリン効果/ウェクスラー児童知能検査/結晶性知能/流動性知能