
協力という行為は進化のルールにおける例外ではない。進化を形作ってきた立役者の1つだ。
進化とは食うか食われるかの生存競争だと思われがちだ。だが実際には,協力が進化の原動力の1つとなっている。細菌から人間に至る様々な生物に協力を生み出しているメカニズムは5つある。生物の中でも人間が特に協力的であるのは,「間接互恵」というメカニズムによる。間接互恵は評判に基づいており,他者を助けるという評判がある人を私たちは助けるようになる。
著者
Martin A. Nowak
ハーバード大学の生物学と数学の教授で,進化力学プログラムの責任者。進化の数学的基礎を中心に研究している。
原題名
Why We Help(SCIENTIFIC AMERICAN July 2012)
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利他行動/自然選択/間接互恵/ゲーム理論/囚人のジレンマ/公共財ゲーム